おしいれのぼうけん 作 ふるたたるひ たばたせいいち
あらすじ
保育園でケンカをしてしまったさとしとあきら。
先生は怒って二人を押入れに閉じ込めてしまいます。押入れの中に広がる世界では、コワイねずみばあさんが現れ、食べられそうに。二人は励まし合いながら、ねずみばあさんやねずみたちと対峙します。
約25分。
子どもにとっての恐怖とは
さくらほいくえんのこわいもの。
ひとつは先生の言うことを聞かないと閉じ込められてしまう押入れと、
もうひとつは先生たちの人形劇に出てくるねずみばあさんです。
読み聞かせのコツ①
絵がかわいらしいためにここではあまりねずみばあさんの恐ろしさが伝わりにくいので、「ねずみばあさん」という名前をこわぁい言い方で強調するか、逆にウィスパー(ささやくような小声)で言ってみるのも緊張感が出て、アリな方法です。
あきらとさとしのキャラの違い
お昼寝の時間にミニカーの奪い合いをするあきらとさとし。
読み聞かせのコツ②
あきらは素直な性格、さとしはやんちゃ、といったところでしょうか。それぞれのキャラクターをしっかり自分なりに設定すれば、さらに楽しくなりますね!
怒った先生が押入れに監禁!
「やめなさいと いったのに、やめないのね。」
「さあ、おしいれの なかで かんがえなさい。」
「おしいれの そとで かんがえるよう。」
さとしの叫びも虚しく、怒ったみずのせんせいは二人を押入れに入れて戸を閉めてしまいます。
コンプラ的にどうなの?
中で抵抗する子どもたち。戸が外れないように先生たちが必死に押さえます。
こんな体罰で子どもは改心すると思っているのでしょうか…?コンプライアンス的に読み聞かせちゃってどうなんでしょう…?
大丈夫です。あとのシーンで先生もちゃんと反省しますから。(笑)
読み聞かせのコツ③
シリアスにならず、ドタバタな感じで閉じ込めましょう!
押入れに広がる冒険の世界!
押入れの中は夜の世界。冒険が始まります。
ねずみばあさんと手下のねずみたちが現れて、二人は襲われそうになります。
「あやまるなら この ちかのせかいから だしてやる」
ねずみばあさんの脅しに、さとしがくじけそうになったとき、あきらはひるまずに対抗し、ついにねずみたちを追っ払います!
読み聞かせのコツ④
押入れの中とは思えない壮大な冒険劇。逃げても逃げても追いかけてくるねずみたち。たっぷりと緊迫感を演出しましょう。
解放後…
争っていたけど仲良くなったあきらとさとし。
押入れの戸が開けられます。
「ごめんね。さとちゃんの いったとおり、 おしいれの
そとで かんがえてもらったほうが よかったな。」
つぎの ひから、みずのせんせいは こどもを おしいれに いれなくなりました。
ようやく子どもたちが心から安らげる楽しいほいくえんとなったようですね(笑)
押入れはこどもたちの楽しい遊び場と化します。めでたしめでたし♬
読み聞かせのコツ⑤
あきらとさとしが押入れから出てきた以降のページはホッとチカラを抜いて、それまでの緊迫した空気をガラッと変えましょう。最後まで口角をあげて読むと、明るく終われます。
個人的感想
1974年の作品です。わたしも子どものころ「押入れを?冒険?あんなせまいとこなのに?」とワクワクした覚えがあります。
今やもう、押入れに入ったことがない子や、現物すら見たことがない、という子もいると思います。クローゼットだと押入れに比べて奥行きが浅いしあまり怖そうではないのでちょっと違いますね(笑)
でもこのワクワクはきっと伝わることでしょう。
最初のタイトルコールから最後に本を閉じるまで、ワクワクしながら読んでみてください♬
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