誤訳した手話通訳さん。
↑指文字で新元号の最初のひと文字を「め」と表していらっしゃいます。
わたしはこれでも、手話通訳士を目指して勉強をしていたことがあるんですよ。日常会話程度なら何とか…というレベルなので、通訳士の資格を取ることはかないませんでしたが。(めっちゃ難しいんですよ!)
「めいわ」と誤訳
新元号発表のとき、菅官房長官の横にいらっしゃった手話通訳士さん。
官房長官は「れいわであります」と言ってから、漢字をかかげましたね。このとき、通訳さんは「れいわ」の「れ」を「め」と聞き間違えてしまったのでしょう。最初のひと文字目を「め」と表現していました。(そのあとの通訳ではちゃんと「れいわ」になっていたそうです)
このことがネットでかなり話題に上がっていました。わたしも「あ!間違えてめいわになってるよ」と家族に話しました。
手話通訳士さんの聞き取り間違いで、違った手話を表してしまう…
実は、これはちょくちょくあることなのですよ。間違って通訳してしまった~なんて失敗談はけっこう聞きます。
訛りがあるひと、滑舌の悪い人…正しく聞き取るのは大変なのです。ましてや、初めて耳にする元号…充分ありえますわ。
手話通訳士さんの苦労…
たとえば、講演会などに派遣される手話通訳士さんは、講演が始まる前に早めに現場に着き、ある程度どういった内容なのか打ち合わせをします。
事前に、この言葉は手話でどう表現したらわかりやすいか、と準備しておくのです。
手話になっていない言葉なんかも、利用者さんに「この言葉はこう表現しましょうか」と、前もって話し合ったり、お知らせしたりします。
それだけ、ライブで通訳することは神経を使うし、緊張するし、たいへんなことなのです。だから、時間が長い場合は、10~15分くらいで、途中で通訳さんが交代をします。集中力が持たないからです。しかも前の通訳さんと異なった手話表現をしてはならないので、交代を待ってる間も、通訳の状況をガン見です。疲れますね~!
ちなみに、聞き取りにくくて手話が出来ないときは「?」という表情をして、耳を傾ける動作をすると、見ている利用者さんは「ああ、通訳さん、聞き取りにくいんだな」と理解してくれます。ちょっと間違えたくらいでは、スルーしてくれます。
これからもっと
通訳さんには事前に元号を知らせてあげるべきだった、などの意見もネットに上がってました。今回のことで注目が集まって、通訳を必要としているかたのためにもっともっと手話通訳の現場の状況が改善されていけばいいなあ、なんて思ったしだいです。
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