「火事だ!火事だぁ!」
日曜日の夜。サザエさんを見ていると聞こえてきたオトナの男のひとの叫び声。
わたしが小学校低学年ごろのことです。
もうわたしはその尋常じゃないオトナの声だけでパニックになってしまって
横でサザエさんを見続けている泊りに来ていた2歳のいとこに
「火事なのになにをのんびりしてんの!?逃げないと!」と、まず思った。
外に飛び出すとうちの裏の雑木林が燃えていた。
近所の男性がごみを燃やしていたところ木々に燃え移ったとのことだった。
母がバケツに水を汲み、父が受け取って燃えているところにかける。
それを何度もなんども繰り返す。
消火器なんて当時は常備してなかった。
近所のひとたちも出てきてみんなでバケツリレー。
ひたすら水をかけ続ける。
わたしたち子どもは眺めているだけだったが。
みなさんの連携で火はすぐに消された。
ようやく、消防車が一台来た。
消火作業にあたっていた近所のひとたちが
「もう消えてしもたのに来てもらって悪いね」
と、消防隊員さんに言ったら
「いえいえ。いいんです!どんな場合でも連絡してください!」と言っておられて
子どもごころに「頼もしいなぁ」みたいな感情を抱いた。
隊員さんたちはちゃんと火が消えたか雑木林をチェックしていた。
消防車のあとを野次馬たちがわらわら追いかけて来た。
歩いて5分くらいの距離に住んでいる同じクラスの男子もその野次馬の中に居て
「なあんや。もう消えたんか」
みたいな感想を言ってがっかりしていた様子で帰っていったのが印象的だった。
その子は上下パジャマ姿だったので
「彼はもうお風呂に入ったのか…。」
と、お風呂は寝る前に入る我が家のルールとは違うんだなぁ、と、びっくりした。
まあそれはどうでもいいんですが。
(部屋にもどると2歳のいとこは、まだテレビの前にちんまり座っていた。)
このときの体験から
「バケツってだいじなんだなぁ。」と思ってきました。
わたし自身、バケツリレーをしたことはありませんが
みなさんのお宅にバケツは用意してありますか?
【本日のコラージュ】
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