おおきなかぶ ロシア民話(内田莉莎子・訳 佐藤忠良・画)
誰もが知っているので読みやすいかも!
単純なストーリーですが、おもしろい。
ちょっとした工夫で、さらにおもしろくより盛り上がる読み聞かせを提案します。
※「読み聞かせ」のやりかたに正解不正解はありませんが
作者がいいたいことを捻じ曲げるような解釈や
文章を変えたり付け足しするのはやめましょう。
ここでの「読み聞かせ」とは子どもが自由に発言したりする「参加型」などではないスタイルを基本としています。
あらすじ
かぶがとてつもなく大きく育ちすぎておじいさんひとりでは引っこ抜けない!
そこで、おばあさん、まご、いぬ、ねこ、ねずみ…みんなを呼んできてチカラを合わせ、やっと抜くことができました!
約4分。
まずはタイトルを読みます。「おおきなかぶ」。
どんなおはなしかな?こどもたちがタイトルに集中します。印象づけるようにハッキリ読みましょう。
続いて、作者の名前も読みます。こちらにあげている本は古いので書いてありませんが、別の版では「ロシア民話」や「A.トルストイ」とありますね。
どの本でも同様に、作者名もちゃんと読みます。
表紙をめくると、またタイトルが。
飛ばさないで「おおきなかぶ」と、一回めよりかはサラッと読みます。
このとき作者名などはもう読みません。
キャラクターを考察する。
おじいさんが かぶを うえました。
「あまい あまい かぶになれ。
おおきな おおきな かぶになれ」
あなたはこのおじいさんはどんなおじいさんだと思いましたか?
頑固ジジイ?ひょうきん者?それともやさしそうな好々爺?
実在する人物を思い浮かべてみたり…など、自分なりにキャラクターを明確にするとセリフの言い方も違ってくるし、物語がグッとひきしまっておもしろくなります。
わたしだったら優しいおじいさんを思い描き、そしてささやくように、かぶの苗にそっと語りかけます。
あまい げんきのよい
とてつもなく おおきい
かぶが できました。
この絵のおじいさんはどう見ても、おどろいて大喜びしていますよね?
目の前に運動会で使う大玉転がしの玉くらいおおきいかぶがある、と想定して読んでみましょう(笑)
おじいさんは
かぶを ぬこうと しました。
うんとこしょ どっこいしょ
ところが かぶは ぬけません。
この「うんとこしょ どっこいしょ」は、まだまだ序の口。
おばあさんが助太刀に。
「うんとこしょ どっこいしょ」は、さっきよりもおおげさに。
おばあさんは まごを よんできました。
一行しかないので、さっと読み進めてしまいがちですが、
「…よんできました。」
のあと、だいたい3秒くらい待ってからページをめくりましょう。
絵をじっくり子どもたちに見せるために。
「うんとこしょ どっこいしょ」
人数が増えていくにつれ、声もおおきくなります。
いぬがきて…
まだぬけない。
ねこがきて…
やはりぬけない。
ねこがねずみをよんできて…クライマックスを迎えます。
クライマックスは体力勝負!
ねずみが ねこを ひっぱって、ねこが
いぬを ひっぱって、いぬが まごを ひっぱって、
まごが、おばあさんを ひっぱって、おばあさんが
おじいさんを ひっぱって、おじいさんが、
かぶを ひっぱって━━
うんとこしょ
どっこいしょ
ヘトヘトになるくらい、チカラをこめてたっっぷり演じましょう!
やっと、
かぶは ぬけました。
最後のページです。
ああつかれた…
脱力感、でしょうか?みんなで成し遂げた!という達成感、かもしれませんね。
わたしの場合、息も絶え絶えに、でもうれしさで満面の笑顔になり、声も裏返っちゃった!というカンジで読むかもしれません。
最後の最後に、表紙裏表紙を、このようにひろげて、子どもたちに見せます。
言葉はいりません。無言で。
5秒くらい、見せたらそっと閉じて
「おしまいです」と言って締めくくってもよいと思います。
おつかれさまでした!
余談
ここに載せている絵本は我が家の私物。古い絵本を使用しています。傷みが激しすぎてお見苦しいかもしれません。それにしても価格がいまとは全然ちがいますね!
図書館の本のようなラベルがついていますが、廃園となった幼稚園から譲りうけたうちの一冊なのです。借りパクではありませんよ(笑)
月齢が小さいほど、「うんとこしょ どっこいしょ」
は、みんなで言いたくなって大合唱になりそうですね!
ぜひ読み聞かせを楽しんでください!
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