しろくまちゃんのほっとけーき
しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん) [ 若山憲 ]
前回はたまごを落っことしてしまったしろくまちゃんの心情を深読みしました。
↓くわしくはこちら♪
今回はその先のふたつのシーンを掘り下げてみたいと思います。
しろくまちゃんがおかあさんと一緒にほっとけーき製作。
無事にほかほかのほっとけーきが焼きあがったあとのシーンから。
ほっとけーきが焼けたので友達を誘うときの気持ち
しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん) [ 若山憲 ]
こぐまちゃーん
ほっとけーき つくったわよ
さて、このセリフ、どう読みますか?
しろくまちゃんは、生まれて初めてほっとけーきを作ったのでしょうか?
絵本の冒頭で「ざいりょうは なあに」とおかあさんに訊ねているので
おそらく初めて作ったものと思われます。
何度も作った経験がある人の「つくったわよ」と
生まれて初めて作ったの!という「つくったわよ」は
明らかに違いますね。子どもであるならなおさら、興奮状態でお友達に報告するかも知れません。
ほっとけーき作ったのよ、すごいでしょ!という自慢だったり
はやくはやく!食べに来て!と、はやる気持ちだったり。
子どもらしい、素直な喜びと興奮を表現してみてはどうでしょう。
なごやかな実食シーン
しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん) [ 若山憲 ]
おいしいね
これ しろくまちゃんが つくったの
そうよ
おかあさんと いっしょに つくったの
「おいしいね」と言ってくれるこぐまちゃんのセリフは素直に読み取りましょう。
しろくまちゃんすごいじゃん!という こぐまちゃんの驚きも込められていると、セリフが弾みますね。もしかしたら、こぐまちゃんは生まれてはじめてほっとけーきというものを食べたのかも知れません。だとしたらさらに、目をまんまるくしてそのおいしさに感嘆するはずですね。
ここでさらにおいしそうに聴かせるコツ!
ここでもうひと工夫!この二人の口元をごらんください。ほっとけーきがありますよね?食べている真っ最中です。なので口の中にほっとけーきが入っているときのようにモゴモゴしながら言ってみましょう!
舌を丸めながらしゃべると、食べてるみたいに聴こえるでしょ?
口にものを入れたままおしゃべりするなんてお行儀悪い!と思ったあなた!
そうです。お行儀の悪い表現を演出してもいいじゃないですか。
実際、子どもってそんなときありますよね?それくらい、食べているほっとけーきがおいしい!、というメッセージです!マズかったら、こんなに口に はこびません。
まとめ
いかがでしたか?どんなしろくまちゃんになりましたか?
ほっとけーきは幸せの象徴(笑)なので
全体的に平和でほっこりした感じが伝わると思います。
読み聞かせに正解はありません。難しく考えて読み手が苦痛に感じる必要もありません。
感情を入れずに棒読みでさらさらっと読んでも、子どもは充分楽しんでくれますが
このサイトでは「ひとつ上の」、また「ひと味プラスされた」読み聞かせを目指しています。
掘り下げることで今までの解釈とは違ってきたり
登場人物のバックボーンが浮かびあがってきたりして、より面白味のある読み聞かせになると思います。
ぜひ、あなたなりの表現で、楽しみながらやってみてください。
しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん) [ 若山憲 ]
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