CHIKIらく日記

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父を見送る その3 遺骨

変色したお骨の理由。

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↑たばこが好きだったわりに92歳まで元気だった父の遺品。

火葬場は独特のニオイが立ち込めていました。

母が亡くなったときも同じ火葬場だったので

姪っ子が

「あのときと同じにおいだ」

と言ったのですが、わたしは全くその当時のにおいは記憶にありませんでした。

 

火葬場にはすんごく大きな空気清浄機が設置されているのにこのにおい…。

ずっとここで働いてらっしゃるかたは、服や髪ににおいがついたりするんだろうなぁ。

なんて考えていました。

 

お骨の説明を係員さんがしてくれますよね。

「これが足の指…これが脛…」

「これが喉ぼとけ…」といった具合に。

父はガリガリに痩せていて太ったことがないひとなのに

脛の骨や関節のあたりが太かったのが意外でした。

 

説明しながら係員さんは豪快に、骨壺サイズに骨をザクザクと砕きます。

わたしもやってみましたが、ガツガツやってもけっこう堅い。

係員さんは手を使ってぐしゃぐしゃ潰してゆく。

 

全体的に真っ白な遺骨。

髄のあたりは黄色くて、まじまじと観察してしまった。

頭蓋骨の部分で

少し真っ黒になっているところがあったので

係員のかたに訊いてみました。

「なぜ黒く変色しているところがあるのですか?」

 

病気があったりすると黒くなる、というような噂を聞いたことがありましたが、

父は健康体だったので悪いところなんかないハズだけど…と疑問に思ったのです。

 

「これは…焼いたときの温度が…」と係員さん。

 

あ…察し。

火加減が強すぎて、焦げてしまっていたのでした。

「後頭部のあたりは薄くて直接、熱が当たるので…」

なるほど。

父は脂肪などなく痩せていたので、

ちょっと焼けすぎて黒く焦げてしまったようでした。

 

体形や大きさによって

火加減を調節する必要があって、なかなか技術がいるそうです。

 

「昔は火力が弱く、うまく焼けなかったりして変色してしまったため

当時は『故人は病気だったからね』と、理由付けして納得されていたのでしょう。」

とのことでした。

ネットで調べてみると、一緒に棺に入れた副葬品の色が骨に付着することもあるのだとか。

 

お骨はきれいに骨壺に納められました。さすがプロ。

 

お骨上げのあと姪っ子がつぶやきました。

「お骨になると、もうおじいちゃんではないみたい…。」

たしかにね。

たましいはもう、そこにはなくて、お骨はただの物体にしか見えませんでした。

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