おにいちゃんとのやくそく 作 みうらじゅんいち
あらすじ
「わたしには 7さい年上の おにいちゃんが いました。」と、妹の視点でお話が始まります。大好きなやさしいおにいちゃんと過ごした季節ごとの楽しい思い出が、美しい絵とともに綴られています。突然、交通事故によりおにいちゃんが亡くなってしまいますが、悲しむ妹の前に、おにいちゃんが遊びにやってきます。作者が、亡き息子さんと娘さんのことを描いた作品。約9分。
前半は日常のエピソードを明るく
前半は楽しいエピソード。読み手は悲しいお話とわかっているので最初からしんみりと読んでしまいがちですが、楽しいシーンはつとめて明るく表現しないと、聴き手に「あ、これ、おにいちゃん死んじゃうな」と先を読まれてしまいます。なので最初は、ただの楽しい思い出話、という語り口で。
おにいちゃんが亡くなったあと
おにいちゃんが亡くなってしまっても、特に感情を込めないでたんたんと読みます。
ひとは、いついなくなってもおかしくない、「死」は日常にあるんだよ、という気持ちで。おにいちゃんがいなくなった妹の悲しみは、充分伝わってきます。
おにいちゃんがいなくなった妹の悲しみは、痛いほど伝わります。
気を付けないと、読み手もぐっときてしまいます。泣いちゃってもいいですが、先に泣かれると聴いているほうはひいてしまうこともあるので、感情は控えめに。
しかしある日、おにいちゃんが会いにきてくれます。ほっとした空気感を出してここはまた、明るさを取り戻して読みます。
ラストは、生きていく自分自身へのメッセージ。重くならずさわやかにシメましょう。
まとめ
悲しいお話は、あまり読み聞かせしたくないですよね。でも、いつも楽しいおちゃらけた話ばかりでは、子どもたちの心の成長にはどうでしょう?おにいちゃんがいなくなった悲しみは高学年以降であれば充分想像できます。悲しさを共感したあと、おにいちゃんはやっぱりやさしかったなぁ、と、「愛」のトドメを差しましょう。
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