としょかんライオン ミシェル・ヌードセン さく ケビン・ホークス え 福本友美子 やく
あらすじ
ある日、図書館にライオンが入ってきます。あわてた図書館員のマクビーさんは、館長のメリウェザーさんに報告します。
しかしメリウェザーさんは「ライオンがきまりを守っているならそのままにしておきなさい」と言います。
以来、ライオンは読み聞かせを聴くなどリラックスしたり、お手伝いをしたり、館内のきまりをちゃんと守って過ごします。
あるとき、メリウェザーさんが大けがをしたので、ライオンは大声を出してはいけないという決まりをやぶってマクビーさんに吠えて助けを求めます。
すぐには事情のわからないマクビーさんは、静かにしなきゃいけないのに「きまりをまもってない!」と指摘。ライオンはうなだれて図書館を出て行きます。
次の日から図書館にライオンはもう来なくなり…。
約14分。
ライオンが侵入!?
冒頭いきなり図書館にライオンが入ってきます。
読み聞かせのコツ①
声に「あれれ?」とか「おやおや?」という表情を含ませてみましょう。
図書館長のメリウェザーさん
オカタイ感じの館長メリウェザーさん。アニメ「アルプスの少女ハイジ」に出てくるロッテンマイヤーさんをクールにした系統、といえばイメージしやすいでしょうか。あそこまで威圧的ではないけれど。
いつもクールで、けっして大声だしたり、走ったりなどしなさそうです。
図書館員のマクビーさん
マクビーさんはまじめそうな図書館員。みんなから愛されているライオンにはすこし嫉妬しています。
なぜ図書館にライオンが⁉
図書館が好き…なんでしょうね。
このライオン、おはなしの時間が大好きなようで、もっとおはなしを聴きたいと大きな声で吠えたら…
「しずかにできないのなら、としょかんから
でていっていただきます。 それが きまりですから!」
と、メリウェザーさんに注意されてしまいました。
静かにできる、おぎょうぎのいいライオンなら、もちろん明日も来ていいですよ、とのこと。
読み聞かせのコツ②
メリウェザーさんは感情的にはなりません。クールに、ビシっ!と注意しましょう。
ライオンは毎日やってきて…
それからライオンは、毎日図書館にやってきて、 メリウェザーさんのお手伝いをしたりもするように。
図書館に来るひとたちからは
「やくにたつ ライオンだね」
と大評判!
でも図書館員のマクビーさんには面白くありません。
としょかんは ライオンがくるまえから ちゃんと やっていたじゃありませんか!
ライオンなんか いなくたって!
読み聞かせのコツ③
メリウェザーさんとは対称的に、マクビーさんは感情的に表現しましょう!ちょっと意地悪なひと、くらいな感じを出したほうが、このあとの流れ的におもしろくなります!
踏み台から落っこちて動けなくなったメリウェザーさん。
「ライオンさん、マクビーさんを よんできてくださらないかしら」
読み聞かせのコツ④
このとき、メリウェザーさんは腕を骨折しているのです。すっごく痛そうに読んでください!
助けを呼びに、ライオンはダッシュで走っていきますが
「はしってはいけません」
と メリウェザーさん。
読み聞かせのコツ⑤
ここでの「はしってはいけません」も、痛そうにいいましょう。
ライオンをよく思っていないマクビーさんは…
貸し出しカウンターまで行き、はじめは、マクビーさんをじっと見つめるだけのライオン。
「どいてくださいよ、いそがしいんだから」
なかなか伝わらないので、ライオンは今まで生きてきたうちで、いちばん大きな声で吠えるのです。
「うおおおおおおおおお!」
読み聞かせのコツ⑥
ライオンみたいに吠えることが出来るひとは、まんま吠えてもいいのですが(笑)ノドをいためないでくださいね。
リアルに大きな声を出さなくても、普通の大きさでもオーケーです。逆にウィスパーで読む方法でも、大きな声を出してるかのような表現が得られますので、いろいろ試してみてください。
聴き手をイラっとさせましょう!
ライオンに吠えられたマクビーさんはびっくりして、
「しずかにしなきゃ、いけないんだぞ!
きまりをまもっていないじゃないか!」
ここぞとばかりに、館長であるメリウェザーさんに言いつけに行きます!
「かんちょう!ライオンが、きまりをまもってません!
きまりをまもってません!」
読み聞かせのコツ⑦
ここでのマクビーさんは「そーら!ライオンがやらかしたぞ!」と言わんばかりにイヤミっぽくやってみましょう!
聴き手は「イラッ!」「ハラハラ」「ドキドキ」と、感情がかき乱されます。
まあおかげで、マクビーさんはメリウェザーさんの状況を把握できましたが…
大声を出してはいけない決まりをやぶってしまったライオンは、次の日からパッタリ図書館にやってこなくなりました。
ライオンがいないので すっかり落ち込むメリウェザーさん…。
急にやさしくしないで
マクビーさんは図書館の入り口を見つめているライオンをみつけだし、図書館のきまりが変わった、と声をかけます。
「おおごえで ほえてはいけない。ただし、ちゃんとしたわけがあるときは べつ。」
読み聞かせのコツ⑧
ここでのマクビーさんは、もう意地悪な感じではありませんが、急にやさしくなるというよりは、いたって淡々と読むほうがカッコいいかも♪
アメリカ映画っぽいシーン!
次の朝、マクビーさんは、落ち込んでいるメリウェザーさんの部屋まで行ってこう伝えます。
「あのう、ごぞんじないかもしれませんが」
「ライオンが いるんです。としょかんに」
メリウェザーさんは 椅子からとびあがり廊下へ駆け出し、マクビーさんはにやっとして、こう声をかけます。
「はしっては いけません!」
読み聞かせのコツ⑨
ここでのマクビーさんも淡々と。
「ライオンがいるんです。」のあと、少し間をあけて
「としょかんに」
と、もったいぶりましょう!
アメリカ映画にありがちなシーンですけど、気持ちいいですね~!
めでたしめでたし。
個人的感想
いかがでしょう?
わたしが好きな絵本の中の一冊なんです!絵もすてきですよね。
マクビーさんがメリウェザーさんに言いつけにに行くシーンを憎たらしく読むと、子どもたちから「うわ!むかつく!」なんて感想が漏れることもあります。
でも、あとでその憎たらしいマクビーさんがイイひとになるのですから、ギャップが楽しいし、快感ですよね!
意地悪な役を演じるのって超楽しいですよね~!(笑)
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